コミュニケーションを考える―伝えたことと伝わったこと

自分の思っている自分と、周りが見ている自分にはギャップがある

企業研修などで、管理職の方の聞く姿勢についてフィードバックさせて頂くことがあります。
「部下の話を聞いていますか?」という質問をすると、「自分はちゃんと聞いている。」と答える方が多数です。
しかし、実際に2人でペアになって聞き役になっていただくと、意外な事実が判明します。
例えば・・・
始めは話しを聞いているけれど、そのうち、「それはさあ」と自分の意見を言っている。
相手が話し終わる前に、かぶせて「それってこういうこと?」と言う。
体をやや斜めにして足を組んで聞いている。
反応があまりない。
無表情。

話をしていて、「それはさあ」と意見を言われてしまうと、相手は自分が否定されたような気がします。
話をしていて、無表情だったり、相槌がなかったりすると、相手からは怒っているように見えることがあります。
自分には全くそのつもりがなくても、です。
コミュニケーションは、伝えたことではなく、伝わったことがすべて、ということがこのワークでよくわかります。

自分の聞く姿勢を録画してみました

私も、クライアントの方に許可を頂いて、ズームで自分の聞く姿勢を録画してみました。
セッション中に表示される自分の映像は、クライアントさんを見ている自分なので、視線の動きがよくわかりません。
一方録画された自分の映像は、カメラから見た私なので、よりクライアントさんの目線に近くなります。
録画を見ると、気づくことが沢山あります。
視線を外すことがある(実は次の質問を考えたりしている)。
考えるとき、座椅子の背もたれに寄り掛かることがある(私の顔が急に遠くなる)。
笑わないとコワい顔になる。

いずれも私には全く自覚はありません。
しかし、クライアントさんの目線で見ると、不安な感じがします。
とくに、笑っていた顔が笑わなくなると、すごくコワい。
非常に勉強になりました。

自分の机に鏡を置いていた先輩

サラリーマン時代、デスクに小さな鏡を置いている先輩がいました、
いつも微笑みを絶やさない方でした。
今考えると、その方と話すときは心からリラックスでき、打ち合わせもスムーズでした。
メンバーからみると、先輩や、特に上司の存在は気になるところです。
話しかけたとき、笑っていなければ、この上司は怒っている、機嫌が悪い、と受け止めるかもしれません。
上司の方は、自分の聞く姿勢や表情はどうなのか、部下にフィードバックを求めてみるのも良いと思います。
最初は本当のことは言ってくれないでしょう。
それでも、フィードバックを求めたことで、信頼感は間違いなく上がると思います。

この記事を書いた人

重次泰子

重次泰子

熊本県出身。
慶応義塾大学、経済学部卒業。
銀行で8年勤務し、その後4年ほど2人の子育てに専念。
その後シンクタンクで11年派遣社員(嘱託研究員)、2年間研究員として勤務。
この間、コーチングに出会い、学ぶ中で、「メンバーの幸福度とチームの成果の両方を引き上げる仕組みづくりはないか」という問題意識を持ち、Gallup認定ストレングスコーチ資格を取得。

2018年10月「リソース活用ラボ」開業。
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
ギャラップ認定ストレングスコーチ

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