全ての人が公平に扱われるよう一貫したルールを決めて動く人 公平性の資質の人

個人の利益よりも全体の利益を考える人

人は皆等しく扱われるべきだと考え、そのために行動する人がいます。
「公平性」の資質を上位に持つ人です。
英語ではConsistency(一貫性)と表記するように、この資質の人は、首尾一貫した明確なルールを決め、忠実に守ることで、誰もが公平に扱われると考えます。
誰かが不当な扱いを受けていることへの感度が高く、不公平を是正するために力を発揮します。
女性だからという理由で男性と同じチャンスが与えられなかったり、一部の人が経営幹部の親族などという理由で取り立てられたりすることにも黙っていません。
個人の利益よりも、組織やチーム全体にとっての利益を考えるのです。
自身も例外ではなく、自分一人が上司に贔屓され、特別扱いされるのも望みません。
この人の下で働くメンバーは、評価基準の明瞭さや、リーダーの自己の利益で動かない一貫した態度に安心感を覚えます。

ルールを重視しすぎて個別の関係性が悪くなることも

もっとも、ルールを重視しすぎると、杓子定規な印象を与えてしまう場合があるので注意が必要です。
皆と平等に話をしなければと意識するあまり、全体のコミュニケーション量が減ってしまい、よそよそしい雰囲気になってしまうこともあるでしょう。
また、チームメンバーに特別な事情が生じても、公平な扱いを重視しすぎて例外的な措置を認めない場合、関係が悪化する可能性もあります。
優秀な人材が、頑張っても更なる飛躍の機会を与えられず、失望して辞めてしまう事態も起こり得ます。

あなたが「公平性」が上位なら

あなたの「公平性」は、多くの人が不満を持ちうる人事制度や福利厚生など、きちんとした仕組みやルールを作り、正しく運用する仕事で大いに力を発揮します。
もっとも、いつもそのような仕事に就けるとは限りませんし、個性的な人が多く集まるチームで仕事をすることも多いでしょう。
一緒くたにされるとモチベーションが下がるタイプ(個別化)の人や、自分が特別な存在として認められたい(自我)タイプの人は、あなたの平等さを重んじる態度に反発するかもしれません。
その場合は、あなたの信条が、チーム全体の幸せや利益を考えたものであることをしっかりと説明すると同時に、相手の主張にもきちんと耳を傾け、歩み寄る姿勢を示すことも必要です。
そうすれば、あなたの高潔な人柄がより信頼性を増し、リーダーシップを発揮することができるはずです。

この記事を書いた人

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重次泰子

熊本県出身。
慶応義塾大学、経済学部卒業。
銀行で8年勤務し、その後4年ほど2人の子育てに専念。
その後シンクタンクで11年派遣社員(嘱託研究員)、2年間研究員として勤務。
この間、コーチングに出会い、学ぶ中で、「メンバーの幸福度とチームの成果の両方を引き上げる仕組みづくりはないか」という問題意識を持ち、Gallup認定ストレングスコーチ資格を取得。

2018年10月「リソース活用ラボ」開業。
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
ギャラップ認定ストレングスコーチ

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