資質の「レッテル貼り」にご注意!

資質の表れ方は人それぞれ

ストレングスファインダーの資質の1つ1つについて学ぶと、他の人の結果が知りたくなります。
家族や、職場の他のメンバーや部下の資質を知ったあとで気を付けたいのが、「資質のレッテル貼り」。
例えば『「コミュニケーション」の資質を持っている人は、大勢の人の前で話すのが得意に違いない』と決めつけることです。
『「コミュニケーション」あるからプレゼンうまいんだろ?』などが典型例です。
他の資質との組み合わせによって、資質の表れ方は人それぞれです。
「コミュニケーション」に、少数の人と長く深い関係を築きたい「親密性」が組み合わさると、信頼している人には饒舌に話せても、知らない人の前では緊張してうまく話せないこともあります。
「コミュニケーション」に、頭の中でじっくり考えたい「内省」が組み合わさると、よく考えてからアウトプットする方が好きで、話すよりも文章で表現する方が得意なこともあります。

対話によって確認することが大切

ストレングスファインダーの診断結果は、その人がどんな思考や行動プロセスをたどるのかを知る手がかりです。
その人の資質をみてこんな人かな、と仮説を立てたら、是非話をして、ご自分の仮説を検証してみてください。
「私も最上志向があるんだけど、あなたも、どうせやるならと言ってより良いものを目指す傾向が強いの?」
「あなたの適応性は、どんな時に力を発揮している?」
「あなたの達成欲は、どんな時に一番気持ちいいと感じる?」
話をしてみると、予想と違うことが多いことに気付きます。
人間というのは、本当に複雑な生き物だなあと改めて思い知らされるのです。

企業研修やワークショップでは、始めはよく知らない人も、共通の資質を手掛かりにして、次第に会話が弾んできます。
このツールをきっかけにして、周りの人が互いに関心を持ち、コミュニケーションが活発になる、そういう使い方ができればいいですね。

この記事を書いた人

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重次泰子

熊本県出身。
慶応義塾大学、経済学部卒業。
銀行で8年勤務し、その後4年ほど2人の子育てに専念。
その後シンクタンクで11年派遣社員(嘱託研究員)、2年間研究員として勤務。
この間、コーチングに出会い、学ぶ中で、「メンバーの幸福度とチームの成果の両方を引き上げる仕組みづくりはないか」という問題意識を持ち、Gallup認定ストレングスコーチ資格を取得。

2018年10月「リソース活用ラボ」開業。
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
ギャラップ認定ストレングスコーチ

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