「回復志向」の人と「ポジティブ」の人のコミュニケーション

何事も前向き、「何とかなるさ」と考えるポジティブの人

私は自他ともに認める「ポジティブ」人間です。
基本的に「何とかなるさ」と思っていて、良くも悪くも細かいことはあまり気にしません。
何事も前向きに考えるのが好きです。
人の良いところが目につくので、自然と人を褒めます。
「あなたと一緒にいると元気になる」などという言葉をいただくことも多く、自分も嬉しくてさらにプラスの思考につながります。
しかし、うまく行くことばかりではありません。
ネガティブな言葉を繰り返す人を、何とかポジティブな考えにひっくり返したくなります。
時にネガティブな思考は、問題点をしっかり見つめて学ぶ良いきっかけである場合もあります。
それでも強引にひっくり返したくなるのです。
そしてそれができないと、その場にいるのがストレスになり、疲弊します。

回復志向」の人との会話、うまく行かない場合

最近2人の「回復志向」の方と会話する機会がありました。
「回復志向」の資質は、欠けているものを元に戻したい資質です。
回復志向のAさんは、どうしても自分や周りの人の問題点が気になってしまいます。
Aさんは自分の資質をよく知らず、私の資質も知らないという状況で会話が始まりました。
「○○さんはこういうところが良くないと思うんです。」
「自分はこういう状態だからあまりうまく行かないんです。」
ネガティブな表現が多くなりがちです。
それを聞いた私は、どうしても相手の考え方を変えたくなります。
「○○さんはきっとこう考えて行動されたのだと思いますよ。」
「あなたはこんなに恵まれているではないですか、もっと良いことを考えましょうよ」
この会話が繰り返され、次第に私はストレスが溜まってきました。

「回復志向」の人との会話、うまく行く場合

同じく「回復志向」が強いBさんとの会話です。
Bさんと私は互いの資質を理解しています。
「最近、いろんなことがうまく回ってない気がするんです。」
Bさんは、自分がネガティブな思考になりがちであることを理解しています。
私は、そのことに安心しているので、無理にポジティブにひっくり返したいという衝動を抑えることができました。
「ご自分を冷静に分析されているんですね。」
相手の良いところが自然と口に出てきます。
「そうですね。うまく行っているところもあるんですけど、行かないことばかり考えてしまうんですよ。」
「あっ、うまく行っていることもあるんですね。」
「あります。あなたのポジティブで、負のスパイラルから引っ張り上げてくださいよ(笑)。」

多様性がプラスに働くには、相互理解が不可欠

私にとって、このことは論文などで読み、頭で理解していましたが、実際に体験することができ、腹落ちしました。
まず感じたのは安心感。
Bさんが私を理解していることがわかっていたので、私は「ポジティブ」を生産的に使うことができました。
問題点を見つけ出し、そこから学ぶ「回復志向」が、ややいい加減な「ポジティブ」を補完することができる。
良いところを探す「ポジティブ」が、負のスパイラルに陥りがちな「回復志向」の視点を変えることができる。
資質の違いは、ともすればストレスのもとですが、相互理解があれば宝の山、そう感じた経験でした。

この記事を書いた人

重次泰子

重次泰子

熊本県出身。
慶応義塾大学、経済学部卒業。
銀行で8年勤務し、その後4年ほど2人の子育てに専念。
その後シンクタンクで11年派遣社員(嘱託研究員)、2年間研究員として勤務。
この間、コーチングに出会い、学ぶ中で、「メンバーの幸福度とチームの成果の両方を引き上げる仕組みづくりはないか」という問題意識を持ち、Gallup認定ストレングスコーチ資格を取得。

2018年10月「リソース活用ラボ」開業。
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
ギャラップ認定ストレングスコーチ

詳しいプロフィールはこちら