「ALLIANCE」人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用 を読んで

ALLIANCE

「日本に合う理想の組織」のヒント

この本は私の友人の篠田真貴子さんが監訳し、2015年に出版されました。
私の目下の関心事である、「日本に合う理想の組織とは?」というテーマに、大きなヒントをくれる一冊でした。
会社と働く人が、信頼に基づき、フラットな立場で協力し合う関係、「アライアンス」を提唱しています。
会社は、働く人の貢献により、業績が拡大する。
働く人は、自分の目的に沿ったスキルアップやキャリア形成ができ、次の目的に向かうことができる。
対等で、ウィンウィンの関係です。

日本では、働き方改革関連法が2019年4月に施行され、時間外労働に上限が設けられます。
労働時間が短縮される中、生産性を大きく引き上げることが求められます。
「アライアンス」の関係は、日本企業が階層的な今の形態を残しつつ、働く人の幸福度と生産性の両方を改善できるヒントになると感じました。

働く人と会社が価値観をすり合わせ、合意書を作る

働く人と会社は、お互いにとってメリットになるような合意書を作ります。
終身雇用ではなく、期間を区切ります。
働く人の価値観、なりたい姿と、会社のビジョンや価値観とを、時間をかけてすり合わせ、目標を決めます。
働く人が目標を達成すれば、会社の業績にとって大きなメリットになります。
そして会社は、働く人の希望に基づき、配置やキャリアパスを約束します。

主体的に動きたい人にはメリットが大きい

典型的な日本型雇用との決定的な違いは、終身雇用ではないことです。
働く人にとっては一見、デメリットです。
しかし、今の時代は非常に不確実で、会社が競争力を失ってリストラされる可能性もある。
終身雇用の保証は、すでにないと思った方が良いでしょう。
スキルをつけることが何よりの保険かも知れません。
コミットメント期間中に、実力をつけ、次のステップアップを図ればよい、と前向きに考えられるかが鍵になりそうです。
一方、働く人にとって、明らかなメリットもあります。
会社と対等な立場になるので、堂々と自分を主張できます。
自分の価値観を尊重してもらい、自分のなりたい姿になれるような配属、ローテーションを経験することもできます。
会社のために働くのではなく、自分のために働くのです。
始めに合意をとっているので、パワハラも起きにくくなるでしょう。

人は内なる動機付けによって、最もモチベーションが高まるそうです。
素の自分を出し、自分自身の目標のために仕事ができるなら、毎日のやりがい、幸福度も上がるのではないかと思いました。

この記事を書いた人

重次泰子

重次泰子

熊本県出身。
慶応義塾大学、経済学部卒業。
銀行で8年勤務し、その後4年ほど2人の子育てに専念。
その後シンクタンクで11年派遣社員(嘱託研究員)、2年間研究員として勤務。
この間、コーチングに出会い、学ぶ中で、「メンバーの幸福度とチームの成果の両方を引き上げる仕組みづくりはないか」という問題意識を持ち、Gallup認定ストレングスコーチ資格を取得。

2018年10月「リソース活用ラボ」開業。
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
ギャラップ認定ストレングスコーチ

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