育児をしている女性の6割は働いている
平成29年の就業構造基本調査によると、20代~30代で、育児をしている女性の有業率は60%を超えました。
5年前の調査では、50%でしたので、10%ポイント以上上昇したことになります。
もっとも、この間の男性の1日の育児、家事時間は、正規社員の4割が1時間未満、7割が2時間未満となっています。
したがって、当然ながら育児をする女性の多くがパートタイムや派遣などの非正規雇用で働いていると考えられます。
非正規雇用から正規雇用への就職は難しい
子どもが小学校高学年になって、ようやくフルタイムで働けるようになる時には、40代半ばです。
それから正社員で働きたいと思っても、これが難しい。
一度非正規雇用になると、なかなか抜け出せないのが現実です。
今の私が、出産しようとする自分にアドバイスできるなら、「絶対に仕事はやめないで」と言っていたでしょう。
でもそれはあくまで、子どもが無事に成長した今だから言える言葉です。
人それぞれの選択があります。
スキルをつけた女性に正規雇用の道筋を
最近は、女性のリカレント教育を実施する大学が出てきました。
高度なITスキルやプレゼン能力、英語能力など、実践的な教育により、40代の女性で、正社員で就職している人もいるようです。
企業は、どのようなスキルをつければ正社員として採用できるのかを明確にし、その基準をクリアした女性を積極的に採用してほしい。
また、リカレントの女性の採用実績を、公表してほしい。
と私は思います。そうすれば、
- 女性の経済的自立や意識の向上につながる
- 企業に多様性をもたらし、生産性上昇につながる
- リカレント女性の採用実績により、企業価値が上がるなどの好循環が生まれる
などで、日本の成長にも大きく寄与すると考えます。