「私たちが幸せを感じる理由」ダン・ギルバートの講演より

幸せは作り出すことができる

昨日から体調を崩して家で休んでいます。
何もできないので、夫に勧められた、ハーバード大学ダン・ギルバート教授の人気動画をTEDで見ることにしました。
目から鱗の実証結果にびっくりです。
まず、インパクト・バイアス。
人間が模擬体験(シミュレーション)する場合、あるイベントのその後の影響を、とても大きいと予想してしまうことです。
例えば、3億円の宝くじを当てた場合と、下半身まひになる場合。
その1年後の幸せ度合いはどう違うかを比較します。
予想は、当然宝くじを当てたほうがうんと幸せで、下半身まひの方はうんと不幸だろう、というもの。
結果は、宝くじも下半身まひも、1年後の幸せ度はほぼ同じ。
下半身がマヒしても、予想していたほど不幸ではない。
幸せは、見つけるものではなく、作り出すことができるというのです。
人間の心理的免疫作用が、自分が属している世界が、より良いものだと、見方を変えてくれるのです。
人間って、素晴らしい!

選択肢が多いことは幸せには障害

面白い実験を行っています。
被験者に、自分で撮影したお気に入りの写真2枚から、1枚を手放すよう求めます。
2分後に締め切るグループと、4日後まで交換可能にするグループで比較します。
2分後に決めてもらった方のグループは、手元に残った1枚への愛着が日ごとに増します。
しかし、4日後まで交換可能なグループは、4日間迷い続けます。
そして結局、手元に残した1枚の写真への愛着を、ずっと持てずに終わってしまいます。
ここでの結論は、選択肢が小さいほうが、現状に幸せを感じやすいということ。
選択肢が多いと、あれこれ迷うので、幸せにはマイナスに作用するのです。

なるほど、と思いました。
今日の私は、できることが少なかった一日でした。
でもそれは、本を読むか、TEDを見るか、くらいしか選択肢がなかった。
でもそれによって、できることをやろう、と大きく構えることができた、幸せな一日だったのかもしれません。

この記事を書いた人

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重次泰子

熊本県出身。
慶応義塾大学、経済学部卒業。
銀行で8年勤務し、その後4年ほど2人の子育てに専念。
その後シンクタンクで11年派遣社員(嘱託研究員)、2年間研究員として勤務。
この間、コーチングに出会い、学ぶ中で、「メンバーの幸福度とチームの成果の両方を引き上げる仕組みづくりはないか」という問題意識を持ち、Gallup認定ストレングスコーチ資格を取得。

2018年10月「リソース活用ラボ」開業。
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
ギャラップ認定ストレングスコーチ

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