好ましくない慣習をやめる勇気

子ども野球チームの監督の方針転換

朝のNHKニュースで、子ども野球チームの話題が紹介されていました。
全国大会に出場するほどの強豪チームです。
時には手が出るようなスパルタ指導を、10年前にやめました。
今はアドバイスはできるだけしないで、自分で考えさせるようにしています。
指導法を変えてからも、強豪チームの地位は揺るがず、トロフィーの数は増え続けています。
監督のコメントです。
「昔は、時に体罰を与えるような厳しい指導が子供にとって良いことだと考えていたのです。」
それを見ながら、一つの疑問が浮かびました。
保護者のクレームでスパルタをやめたのか、自ら考えてやめたのか・・・

現状維持バイアスを意識する

行動経済学によると、人間の意思決定メカニズムには、現状維持バイアスが働いてしまうそうです。
よほど強力な理由がなければ、人間は現状を変えないし、新しい方法は試さない、というもの。
野球チームの監督は、やめた理由を特に述べていませんでした。
自らの考えからにせよ、保護者のクレームからにせよ、好ましくない慣習をやめるのは素晴らしいと思います。
翻って、自分はどうだろうかと考えました。
小さなことですが、良くないと思っているのに、変えていないことはあります。
使っていないのに、継続しているアプリ。
集中力が削がれるのに、変更していない、メールやフェイスブック、ラインの通知設定(急いで設定変更し、アプリも解約しました)。
他にもきっとあると思います。

ほんの少しの勇気で、行動は変えられる

2年半前にコーチングを学び始めたのは、何もできない自分を変えたいと思ったのがきっかけでした。
行動を起こす側の人間になりたいと。
それ以来、少しずつ動き始めました。
「行動を起こすという行為」へのハードルが下がれば、行動を変えることはさほど難しくない、今はそんな気がします。
尊敬する先輩の言葉を思い出しました。
「ほんの少しの勇気だよ、それでいろんなことがうまくいく」。
野球チームの監督は、それまでの悪しき伝統を変える勇気があったのだと思います。

この記事を書いた人

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重次泰子

熊本県出身。
慶応義塾大学、経済学部卒業。
銀行で8年勤務し、その後4年ほど2人の子育てに専念。
その後シンクタンクで11年派遣社員(嘱託研究員)、2年間研究員として勤務。
この間、コーチングに出会い、学ぶ中で、「メンバーの幸福度とチームの成果の両方を引き上げる仕組みづくりはないか」という問題意識を持ち、Gallup認定ストレングスコーチ資格を取得。

2018年10月「リソース活用ラボ」開業。
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
ギャラップ認定ストレングスコーチ

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