日本女性の高等教育への意識は?
日本は男女の賃金格差が24.5%と、OECD平均の13.9%を大きく上回っています。
これは男性の賃金を100とすると、日本女性は平均して75.5しかもらっていないということです。
これはOECDで韓国、エストニアに続き3番目に悪い結果です。
15歳時点の学力試験のレベルは男女で全く変わらないのに。
日本の女性が能力を発揮し、高い賃金をもらうためには何が必要なのでしょうか?
OECDが「図表で見る教育(Education at a Glance)2018年版」を公表しました。
日本は、第3期の教育(高等学校卒業後の教育)を受ける割合が60%とOECDで2番目に高い。
しかし、そのうち女性が短期大学を選ぶ率が43%とOECDの16%よりはるかに高い。
したがって、4年生大学を選ぶのは55%で、OECD平均74%に比べ低いというわけです。
日本の女性は、高校まで男子と学力に差がないのに、大学進学の時点で、自分のスキルアップに制限をかけてしまっているとも言えます。
高度な専門分野を目指す女子の比率が低い
今はリケジョという言葉もすっかり定着し、理系女子も当たり前になってきました。
しかし、昨年のOECD統計によると、工学・製造・建築を専攻する女子の割合は全体の13%で、OECD平均の24%を大きく下回っています。
商学・経営学・法学専攻を専攻する女子の割合も35%と、OECD平均(54%)より低い。
日本の場合、高校卒業後、保健や福祉・サービスといった分野を選択する女性が多い。
そしてその分野は、比較的低い賃金となりやすいのです。
大学進学の時点で、高度な専門性を身に着ける選択をする女性が、他国に比べて少ないというのが現実です。
スマートキャリアという働き方
最近は、スキルのある女性が短時間で、高い時給で働ける、スマートキャリアという働き方が少しずつ増えています。
人手不足が深刻化する中、これまで働いていなかった女性の活躍が期待されています。
専門性さえあれば、子育て中で長時間働けなくても、高い収入を得る機会が増えてきました。
日本の15-64歳のうち、学ぶ人の割合が42%とOECD平均(49%)を下回り、特に女性は男性の7割にとどまっています。
女性はもっと貪欲に高度な専門分野を学び、社会で能力を発揮してほしいと思います。