「20歳の自分に受けさせたい文章講義」を読んで、「書くこと」の意味を考える

明快でわかりやすい本

ブログ教室の最後に、大東さんことモノクロさんがプレゼントしてくださった本です。
「話すことは好きだが、書くことは苦手」な私にうってつけの本でした。
特に印象に残っていることは3つ。

  • 「書く」のではなく、頭のぐるぐるを「翻訳する」
  • すべての文章には主張が必要
  • 読者を意識する

この3つのポイントについて深く考えていくと、自分が何のためにブログを書くのかがはっきりしてきました。

頭のぐるぐるを「翻訳」するために話す

ます、書くためのテクニックです。
頭の中にあることを話すことで、再構築、再発見、再認識ができて、自分の考えがわかる。
これは腹落ちしました。
自分の声を聴くことで考えがまとまる、オートクラインの効果に似ています。
一つのエピソードを思い出しました。
子育てに専念しているころ、毎日同じことの繰り返しで悶悶としていました。
自分は進歩しているのか、この生活にどんな意味があるのか?
今でこそ笑って振り返れることですが、当時の自分は出口の見えないトンネルにいるような気分でした。
ある夜、夫に1日の出来事を話しました。
話すのは得意なので、公園に行った、駅に行ってバスを見た、バスの運転手さんがちょっと乗せてくれた、などをストーリーにして話します。(再構築)
夫が一言、「とても楽しい一日だったんだね」。
そこで、はたと気が付きます。今日は「楽しい」材料が沢山あったのだと。(再発見)
変わり映えしない一日だと思っていたけれど、よく考えれば、とても面白い一日だったのかも。(再認識)
話すことで頭の中が翻訳され、自分の答えが見つかる経験でした。
これをやれば書けるのだな、と腑に落ちました。

自分の主張は何か

すべての文章には主張が必要。
反発が恐ろしいなら書くべきでない。
ブログを書く側に回ることの意味を問われた気がしました。
さて、自分の主張は何なのか。
「すべての人が、自分のリソースを活用して、活き活きと豊かに生きる社会になってほしい」
ブログの題名そのものです。
そのために、

社会や組織がどうあるべきなのか。
一人一人ができることは何か。

それを追求し、ヒントになることを発信したい。
同じ問題意識を持っている人とつながり、アイディアをもらいたい。
そのためにブログを書くのだと再認識しました。

読者は誰か

これはあまり意識していませんでした。
自分は誰に向かって書いているのだろうか。

まず、自分を活かしたいのに、うまくいかずにモヤモヤしている人。
ビジネスマン、ビジネスウーマン、子育て中の女性、学生、立場はいろいろだと思います。
そういう方たちにエールを送りたい、そっと背中を押したい、そんな気持ちです。

次に、組織の中核にいるリーダー層。
敢えて、今のままでいいんですか?と問いかけたい。
もっと人を活かし、強い組織にするためにこんな視点を持ってください、そんな内容を発信したい。
色々なことを確認させてくれました。

この本は、単に文章を書くための本ではありません。
何のために書くのか、何を主張するのか、誰に向かって書くのか。
発信する側に来た自分に、多くのことを認識させてくれる、とても意義のある本でした。

この記事を書いた人

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重次泰子

熊本県出身。
慶応義塾大学、経済学部卒業。
銀行で8年勤務し、その後4年ほど2人の子育てに専念。
その後シンクタンクで11年派遣社員(嘱託研究員)、2年間研究員として勤務。
この間、コーチングに出会い、学ぶ中で、「メンバーの幸福度とチームの成果の両方を引き上げる仕組みづくりはないか」という問題意識を持ち、Gallup認定ストレングスコーチ資格を取得。

2018年10月「リソース活用ラボ」開業。
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
ギャラップ認定ストレングスコーチ

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