管理職になりたくない!

日本の社員は会社への愛着が薄い?

厚生労働省が発表した、平成30年版「労働経済の分析」は、人材育成のあり方に焦点を当てています。
注目されるのは、役職についていない社員のうち、管理職に昇進したくない人が61.1%と、昇進したい(38.9%)を大幅に上回ったことです。
理由は、

  • 責任が重くなる(71.3%)
  • 業務量が増え、長時間労働になる(65.8%)

大変になるくらいなら、偉くならなくてもいい、という人が多い。
社員の、会社に対するエンゲージメントが高くないことが推察されます。

能力開発投資を行うと、仕事へのモチベーションは上がる

能力開発と、労働者のモチベーションとの関係を示す調査結果も出ています。
企業が能力開発に積極的になったと感じる労働者の37.3%が、仕事へのモチベーションがアップしました。
反対に、企業が能力開発に消極的になったと感じる労働者の43.0%が、仕事へのモチベーションが低下しています。
社員は自分たちが重要視されていると感じると頑張るが、そうでないと感じればやる気をなくす、ということです。

日本は、海外に比べ、能力開発投資が少ない

GDPに占める企業の能力開発費の比率を海外と比較した結果です。
米、仏、独、英が1~2%に対し、日本はわずか0.1%です。
日本の企業は、社員の能力開発に対し、あまりに消極的です。
一方、平成29年度の法人企業統計によると、日本の企業の蓄えた内部留保は、全産業で446兆円と、過去最高となりました。
投資するための資金は十分にあります。
人を大切にする会社は果実も大きい。
日本の企業はもっと社員の能力開発や、やる気を重視すべきだと思います。

この記事を書いた人

アバター画像

重次泰子

熊本県出身。
慶応義塾大学、経済学部卒業。
銀行で8年勤務し、その後4年ほど2人の子育てに専念。
その後シンクタンクで11年派遣社員(嘱託研究員)、2年間研究員として勤務。
この間、コーチングに出会い、学ぶ中で、「メンバーの幸福度とチームの成果の両方を引き上げる仕組みづくりはないか」という問題意識を持ち、Gallup認定ストレングスコーチ資格を取得。

2018年10月「リソース活用ラボ」開業。
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
ギャラップ認定ストレングスコーチ

詳しいプロフィールはこちら