増加する外国人とどう向き合う?

日本に住む外国人は過去最高に

このところ、近所に住む外国人の家族と、毎日のように顔を合わせます。
法務省が発表した平成29年末の在留外国人は、256万人と、過去最高となりました。
国籍別にみると、中国が28.5%、韓国が17.6%、ベトナムとフィリピンが各10%です。
特にベトナムが前年から31%増と顕著な伸びを示しています。
また資格別を見ると、永住者が75万人、特別永住者が33万人、留学生が31万人、技能実習生が27万人となっています。
技能実習生が前年から20%増と高い伸びを示しています。
もっとも、外国人は全人口のわずか2%にすぎません。
40人のクラスに1人いるかいないか。
OECDでほとんど最下位に近い水準です。

外国人とどう向き合う?

政府は今年、2019年に新たな在留資格を創設し、2025年までに50万人の外国人の就労を目指すと発表しました。
これまで認めていなかった単純労働にも門戸を開く予定です。
人口が急激に減少している日本では、外国人労働者の受け入れは避けられません。
均質な日本の社会で、私たちが外国人を仲間として受け入れられるのかが課題です。
先日、NHKの番組で、全校生徒350人のうち6%がムスリムという、群馬県伊勢崎の公立小学校の取り組みが紹介されていました。
ここでは、先生方が、ムスリムの子どもたちが疎外感を感じないように一生懸命配慮しています。
音楽が禁じられているので、その間は別室で授業をします。
偶像崇拝が禁じられているので、図工では顔を描かず手を描きます。
金曜日の集団礼拝にも集団で行くことを許可しました。
ラマダンでは、健康上の理由から、体育を見学させるなどの対応をしています。

お互いを尊重する姿勢

校長先生の話です。
「多様な国籍・文化が混ざり合っている学校。少しずつ融合して、互いに過ごしやすい学校であるといい。」
ムスリムの保護者の話です。
「日本の文化を習って、日本でも宗教のことを守ってもらっている。子どもも喜んでいるし、私もすごく安心している。」
互いの文化や宗教を尊重しているこの学校は、子どもたちにとっても、多様性を学ぶ貴重な場になっていると感じました。

この記事を書いた人

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重次泰子

熊本県出身。
慶応義塾大学、経済学部卒業。
銀行で8年勤務し、その後4年ほど2人の子育てに専念。
その後シンクタンクで11年派遣社員(嘱託研究員)、2年間研究員として勤務。
この間、コーチングに出会い、学ぶ中で、「メンバーの幸福度とチームの成果の両方を引き上げる仕組みづくりはないか」という問題意識を持ち、Gallup認定ストレングスコーチ資格を取得。

2018年10月「リソース活用ラボ」開業。
(一財)生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ
ギャラップ認定ストレングスコーチ

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