「聞く」ことは簡単なようで難しい
今日は、先輩コーチの皆さんたちとのトレーニングセッションの日でした。
コーチ役、クライアント役、オブザーバー役を決めて、10分ずつ3回行います。
初めて言葉を交わす方たちとのセッションは緊張します。
まずは集中して「聞く」。
この人は何を考えているのか。
この人の今の言葉は本当の気持ちを表しているのか。
なぜこの人はそう考えるのか?
この人は何を望んでいるのか?
注意していないと、ちょっとした気持ちの揺れや、口調の変化を聞き逃してしまいます。
細かいところに、気づきにつながる大切なポイントが隠れていることも多いのです。
その人のことを本当に理解するために「聞く」のは、実はとても難しいと感じています。
話し手には「聞く」人の姿勢がわかる
話し手の立場になってみると、相手が何のために「聞く」のかすぐにわかります。
「自分の言いたいことを言うために、とりあえず聞く」人もいます。
「論破するために、聞く」、
「聞いてないけど、聞くふりをする」など。
人の話を聞いているように見えても、途中で遮ったり、そのあと自分の話ばかりをしている場合は、「聞いてなかったのだな」と分かります。
逆に、こちらの話したことについて、質問をしてきたときは、「ちゃんと聞いてくれたのだな」とうれしくなります。
凄みを感じた「聞く」達人
以前、ある経営幹部の方とお話させていただく機会がありました。
よくある、「武勇伝を聞く会」になることを予想していました。
しかし、実際には、その方が出席者の話を「聞く会」でした。
少し緊張してぎこちない話でも、実に面白そうに、楽しそうに聞く。
聞いてもらうと皆嬉しくなって話すので、場が盛り上がりました。
最後になって、その方は求められて、ようやく自分の話を始めました。
皆が真剣に聞いたのは言うまでもありません。
優れたリーダーの姿を見た気がしました。